環境省平成17年度主体間連携モデル事業委託業務(省エネ住宅1)

長寿命住宅小野寺家100年の大空間


写真集
近代民家100年の大空間

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早春の小野寺家(2005年) 東に下がる斜面を造成して宅地を作る。中央に入母屋造(いりもやづくり)で一部に二階をもつ主屋(しゅおく)を配置し、その左にマンサード屋根二階建のマヤ、右に入母屋造二階建のコエ、前方に二階建、切妻造の離座敷が建つ

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昭和16年早春の小野寺家全景 写真左上に主屋、その左右にマヤとコエ、コエの前方に藁小屋、写真右下に木小屋が写る。これら四棟はすべて寄棟造茅葺である。加えて主屋前左手に切妻造の浴室が写る。主屋の屋根は昭和35年に茅葺から入母屋造桟瓦葺に変わる。マヤは改築、藁小屋は離座敷に建替えられた。また、コエは二階を増設しスレート葺になった。写真右手から下に八瀬川の谷が流れ、そこからつづら折の小径が家に通じている

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主屋正面 2004年改修竣工

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改修前の外観 改修後は断熱気密性能を上げるために開口面積が少なくなっている

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改修竣工の主屋正面を下手からみる。正面玄関の上手に土庇(どびさし)を新設した

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改修竣工主屋背面。その下手に建つマンサード屋根のマヤ。主屋の瓦屋根は2004年の改修では手をつけずにそのままとした。

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ロバタの空間いろりの位置から下手をみる。ロバタには現在は全体に板床を張っているが、建築当初はいろりから下手は土間床であった。
2004年の改修前は、部屋を小さく区切り天井が張ってあり、大黒柱や梁組などの構造はみえなかった。大黒柱の左奥は洗面所と家事室

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ロバタ上手のオカミ境をみる。長大な梁が大黒柱からオカミ境の柱まで架かる。
オカミ境の内法(うちのり)材はオトシナゲシという長大な材で表から裏まで通る

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新しい台所 アイランド型のサブ流し台と戸棚。上部に豪壮な梁組が架かる広大な空間の一隅にある

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アイランド型のサブ流し台と背面の壁に沿ったシステムキッチン。建物隅上部の梁組

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大黒柱とこれに架かる梁組詳細

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大黒柱まわりの大きな部材詳細 二階の部屋からみた大黒柱と雄大な梁組

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天井の高いオカミの展開
オカミ正面

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上手オオデ境 上部に新しく天窓を設けた

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天井の高いオカミの展開
下手ロバタ境 中央の柱間に戸棚を作りつけ、左右は帯戸引違

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オカミの見返し 下の障子四枚引違部分はナカマ境、上は二階部屋で建築当初からある。ゲストルームとして使う

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オカミの正面を二階部屋からみる。上部に彫刻欄間を備えた神棚を祀り、その下の右手に仏壇を構える。テーブルと長火鉢が部屋の中央に並ぶ

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書院座敷オオデ 座敷飾り、床・棚・付書院が整う。畳敷きで竿縁天井。オオデ、コデ境にオサ欄間がはいる。床柱、長押(なげし)は面皮の杉材を使用し、長押には釘隠し金物を打つ。コデとともに二室の続き座敷で廻縁(まわりえん)がまわる

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書院座敷オオデ・コデまわり
床・付書院の詳細

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書院座敷オオデ・コデまわり
オオデからコデをみる

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コデからオオデをみる。写真右下に写る二丁の敷居のうち上のものは移動式で、本来はオサ欄間のある位置の敷居である。写真では敷居を取外し、畳を寄せて二室あわせて十七畳半にしているが、もともとは十畳と七畳半の二室である

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書院座敷オオデの襖絵
棚・天袋の絵。吉田晴雲(安政四年〜大正十一年)画。この襖絵などから、主屋の建築年代を明治三十八年と推定した

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書院座敷オオデの襖絵
オカミ境襖の書と絵。

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襖の引手
オオデのオカミ境。松と海に昇る朝日。前頁の写真参照

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襖の引手
棚の鷹が描かれている襖の引手。前頁の写真参照

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襖の引手
前頁下写真の襖のオカミ側の引手。周辺の飾り部分を取り去ったものをここに集めて使用している

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襖の引手
棚天袋襖の引手。高砂の翁と媼。前頁の写真参照

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オオデ・コデ境ランマの彫物はねずみに大根(だいこん)

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オオデ・コデ境ランマの彫物はねずみに大根(だいこん)

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コデに置かれた仙台タンス

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トコ柱の長押釘隠

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オオデ付書院の下部の持送り

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主屋正面右端雨戸の戸袋

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ロバタとオカミ境の飾棚中央の組格子と違棚

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オオデ付書院ランマの格子

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同上組格子の額縁漆塗

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同上額縁の漆塗

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昭和35年改造の小屋組 オオデの上から下手をみる。
断熱気密は屋根面でなく天井上面でとる。奥に換気扇が写る

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新しい水まわりの設備
二階便所の陶器製の手洗い。桜の花びらを散らす。高野博氏作。

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新しい水まわりの設備
二階便所。左手陶器の手洗いがわずかにみえる。

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新しい水まわりの設備
一階の洗面所。左手は便所、右手は家事室。

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新しい水まわりの設備
浴室。窓の透明ガラスを通して裏山の景色がよくみえる



住まいと環境 東北フォーラム
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